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コーヒーで旅する日本/四国編|天気のように日々変わる店の表情を楽しむ。「terzo tempo」が醸し出す、大らかな“第3の時間”

2024年5月1日

  • 全国的に盛り上がりを見せるコーヒーシーン。飲食店という枠を超え、さまざまなライフスタイルやカルチャーと溶け合っている。瀬戸内海を挟んで、4つの県が独自のカラーを競う四国は、県ごとの喫茶文化にも個性を発揮。気鋭のロースターやバリスタが、各地で新たなコーヒーカルチャーを生み出している。そんな四国で注目のショップを紹介する当連載。店主や店長たちが推す店へと数珠つなぎで回を重ねていく。


    カウンターの横にターンテーブルがあり、佐野さんがレコードを選曲


    四国編の第17回は、高知県高知市の「terzo tempo(テルツォ テンポ)」。印象的な響きの屋号は、“第3の時間”を意味するイタリア語。家でも職場でもない、コーヒーを飲んで気持ちをリセットする時間・場所のことだ。店主の佐野さんは、東京で音楽関係の仕事に就いていたが、ひょんなことから高知へ移住。縁もゆかりもない土地で、自らの新たな拠り所として構えた店は、肩肘張らない大らかな雰囲気で、今や老若男女に支持を得る憩いの場所に。この店に流れる“第3の時間”は、その時、その時のお客が作る空気とともに、日々表情を変えている。

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